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「さすがに着替えさせるわけにもいかなかったから、服が皺になっちゃってごめんね」
「い、いえっ! こっ、こちらこそ……ご、ご迷惑を……おかけしっしましてっ……」
動揺してしどろもどろになっている琴莉に、隼人は艶っぽい表情を見せた。
「ところで、昨日のこと、本当に何も覚えてない?」
そう言われ、琴莉は起き抜けの頭を必死にフル回転させる。
昨日は仕事が終わった後、隼人と食事に行った。そこでの食事がとても美味しくて、ついお酒が進んでしまった。
それで……それから?
「あの……食事をしましたよね?」
「うん」
「その後……私……もしかして、何かしました?」
記憶がすっぽり抜け落ちている。疲れているのにアルコールをどんどん入れてしまったからだろう。
こんなことは初めてで、琴莉は激しく狼狽した。
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