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静謐に閉じた部屋の外。
樫扉の向こう側で喧騒が響いていた。
装甲鎧の金属が擦れ合い、硬質な音を響かせて革製の軍靴が地面を叩く。
それは一人や二人の数では到底成し得ない音の殺到だった。
遠鳴りが徐々に扉の近くへ接近していく。打ち鳴らされた音の波濤はやがて扉の前で止まる。
静寂。
時間として僅かな一瞬の間。しかし。
凍結した空間が瞬時に溶解した。
轟音が響く。爆発によって両扉が爆砕された。
怒号と共に銀の装甲鎧に身を纏う銀の十字架が描かれた大盾の一団が押し寄せる。
戦闘長槍を掲げ、軍靴を鳴らして総員三十七の隊列が静謐の空間に雪崩れ込んでいく。
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