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月を仰ぐ
「美夕、誰を想っていた?」
「んんっ」
背中にぴたりと密着する楊の胸を感じながら、美夕は首筋に掛かった吐息にフルッと震えた。
両乳房を包む楊の手は、焦らすようにゆっくりと揉む。
先端が、早く弄って、と言わんばかりに固く尖っていた。
楊の部屋のベッドからは西に傾いた細い月が見えた。
脚の間の一部分が、熱を帯びていくのを感じ、目に涙を滲ませる美夕には、頼りなげな月が溺れているように見えた。
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