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「ーーおっと、長話してしまいましたわ。それでは、私たちは仕事がありますので失礼させて頂きます」
スイレーンの言葉を合図に、やがて2人は去っていった。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
何事も無かったかのように静寂に包まれた廊下に、カラシナとプルメリアだけがお互い話すことなくただ立っている。
「・・・・・・取り敢えず、入りましょうか」
「ーーええ、そうね」
先に口を開き、動き始めたカラシナに合わせ、プルメリアも我に返ったように部屋へ入っていった。
プルメリアを先に部屋へ入れ、後から入ったカラシナが扉を閉じきったのを確認し、プルメリアは口を開いた。
「カラシナは、2人に会うのは初めてだったの?」
「ええ。国王には雇って頂いたその日、つまりプルメリア様と初めてお会いした日に顔を合わせました。しかし、女王と残り2人の王女は偶々城にいらっしゃらなかったらしく、俺は顔を合わせることが出来なかったんです。その後会う機会も中々なく、流石に色々マズイなと思いつつ気付けば1週間が経ち、今に至ります」
まったく悪びれもない様子のカラシナに、プルメリアは肩を竦めた。
「貴方は誰が相手だろうと本当にブレないわね」
「どういう意味でしょうか?」
「そのままよ。外面は良いわよねってこと。私と2人きりの時とは態度も口調も間逆じゃない」
「え、急にどうしたんですか。なんか怒ってます?」
そう尋ねながらも、カラシナは何となく勘づいていた。プルメリアが本当は怒っているというよりも別の感情を抱えていることに。
「怒ってなどいないわ。それよりも、1つカラシナに尋ねたいことがあるの」
「なんでしょうか?」
「2人の王女と初めて会って、少し会話も交わして、正直2人のことをどう思った?」
カラシナの顔色を伺うようなプルメリアの聞き方に違和感を覚えつつも、カラシナは正直に答えることにした。
「どう、と言われましても答え方に困ますが・・・・・・そうですね、似ているとは思いましたよ」
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