クレーマーvsクレーマー(全)

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朋子「(内心むかっとくる)ご注文をどうぞ」 静雄「だから、もっと効く薬をくれ」 朋子「ですから、お医者様の」 静雄「(声を荒げる)知るかっ、そんなもの。黙って、効く薬みつくろって出せばいいんだ。」 たちまち、伊崎がすっとんでくる。 伊崎「お客様、何か失礼がありましたでしょうか」 静雄「こちらで勧められた睡眠薬が効かないから、もっと効くのを出してくれって言っているだけだ」 伊崎「かしこまりました、こちらへどうぞ」 と、静雄を連れて行く。 朋子「(待っていた客に)お待たせしました」 と、レジを打つ。 ちょっと離れたところであれこれ話している静雄と伊崎。 見ているうちに、静雄が買い物かごを持つ。 巧みに伊崎がセールストークを展開しているらしい。 棚から血圧計をとって入れる静雄。 さらに体脂肪計を入れる。 サプリメントを買う。 健康食品をつぎつぎと買い込む。 みるみるうちにいっぱいになる買い物かご。 一つでは足りず、いっぱいになった二つのかごをレジに持ってくる。 おおわらわで会計を済ませる朋子。 静雄が最後に、メモを出す。 静雄「この薬、ありませんか」 朋子「お待ちください」 と、棚に行って調べる。 朋子「お取り寄せになります」 静雄「じゃ、お願いします」 朋子「処方箋は」     
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