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いともビジネスライクなやりとり。
○ ドラッグストア・外
静雄、入る前にいったん立ち止まって、深呼吸してから、何か次元の違う空間にでも踏み出すように思い切って敷居を踏み越える
同・中
静雄が来る。
朋子「お薬が来てます」
と、出してくる。
静雄「先日買った、血圧計だけれど」
朋子「はい」
静雄「壊れています」
朋子「え?」
静雄「変な値が出る」
朋子「どんな、でしょう」
静雄「下が80で、上が120」
朋子「正常じゃないですか」
静雄「前に医者に診てもらった時は、下が90で上が130だった」
朋子「はあ」
静雄「高血圧だ」
朋子「うーん、微妙だとおもいますけれど。いつ計ったんですか」
静雄「半年前」
朋子「それっきり?」
静雄「そう」
朋子「血圧っていうのは、相当に変動するものですから。医者に計ってもらうと、緊張するから数値が高めに出ることがあるんです」
静雄「いや、医者が計ったものだから」
朋子「(首を傾げて)医者はお嫌いだったのではありませんでしたっけ」
静雄「緊張するから嫌いなんだ」
朋子「(話が変な具合になってきたので、元に戻す)お薬は、用法をよく読んで使ってくださいね。くれぐれも飲みすぎないように」
静雄「子供じゃないぞ」
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