48人が本棚に入れています
本棚に追加
/333ページ
ーー真琴から貰った100円玉は…
俺にとってはお守りというか宝物だった。
最後までずっと使わずに
財布の一番奥に
小さなメモ用紙に包んで入れておいた。
人生で最後に味わったささやかな…
しかし最大のしあわせの値段は
100円だった。
わずか100円であっても、俺にとっては100億円にも匹敵する。そんなかけがえのないしあわせを…真琴には貰った。
その日から俺と真琴との奇妙な関係が始まる。親子や兄弟じゃない。まして恋人なんかではない。
とは言ってもただの知り合いというだけの間でもない…
本当に奇妙な関係の二人だった。
最初のコメントを投稿しよう!