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封筒に入ったハンカチ。
荷物整理をして出てきたそれに疑問を持つ。
いつもらったんだっけ。
誰からもらったんだっけ。
封筒を裏向けて書かれた日付を見た。
かなり前の日付が記載されていた。
マコトって書かれてる。
誰だろう。覚えがない。
まあ、いいか。
部屋の整理を再開する。
ハンカチを封筒に戻して棚に直した。今度は小さな箱が出てきた。中は透明の袋に入ったアクセサリーが敷き詰められていた。
またマコトって書かれてる。
気になる。
携帯の電源をいれて、画像を遡ってみた。
ハンカチをもらった日を見ると一人の男性と私が写る写真があった。
彼がマコトという人物なのかな。付き合ってたのかな。今は何してるのかな。
話したいと思って、連絡先からホソクという名前を探してみた。
「あった、」
彼ならしってるかもしれない。
通話ボタンを押して、携帯を耳に当てた。
一定のリズムを刻ざむ機械音。
ふと、耳から携帯を離すと
別の部屋から音がすることに気づく。
音のする部屋に足を運ぶ。やっぱりここだ。目の前の部屋から、その音が聴こえてくる。
でも部屋には鍵がかかっていて入ることができなかった。電話を切ってみると音も止まるから、マコトという男性の携帯はこの部屋にあるんだろう。
もう一度、ドアノブを捻ってみるけどやっぱり鍵がかかっていた。
鍵、どこにあるんだろう。
部屋の整理してたら見つかるかな。整理してた部屋に戻って、また荷物を見ていく。棚の一番下を引き出してみると今度は大量のビデオカセットが出てきた。
それにもやはり日付とマコトという文字があった。マコトという人物が気になって、気づけば再生ボタンを押していた。
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