第六話
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… 項はもう氷のように冷たくなっていて、そこには確かに血が流れていたと示すように血管が青く浮き出ている。 顎のラインから唇にかけてその筋ははっきりと見えていく。眼球は天井を向いたまま、瞳孔を失っている。 和馬は指を這わせて、喉元に触れる。 「あれ?…」 この体は日向憲男のものだ。 そのはずだ。 なのに喉仏の凹凸を指の腹が感じない。 和馬は思いきってワイシャツを引き裂いてみせた。
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