第六話

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奥の戸棚から瀬谷が出てきた。暗闇から出てきた瀬谷は未回収のゼブラを箱ごと運んでいる。 「どうした?」 不自然な和馬に瀬谷も問いかける。 「…日向憲男は女なの?」 「は?」 瀬谷は箱を乱雑に車に運んでから、足早に日向憲男の遺体に近づいた。和馬がワイシャツをめくる。 「…間違えたな…」 「なに、それ」 和馬は聞き返す。 「日向憲男ってのは女装癖があったんじゃないのか?さっきだってクローゼットに女物もあった」 「おえ~」 和馬はオーバーリアクションをとる。
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