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人波は途切れなかった。
思っていたよりも人口は多かったのだろうか。これだけの頭数があれば、たとえ未開の惑星であっても、開拓し生き延びることが出来るのではないだろうか。そんな期待をしてみる。希望的観測だ。
「その身体は、どのくらい保つのですか?」
私は、ロナルドの胸元を視ながら訊ねた。心臓の辺りだ。
「理論上は半永久的に。ただし、実証はされていないので、なんとも。それに、ここを離れるということは、予備の身体もパーソナルデータも全て破棄することになります」
「それでは、もう──」
「事故で死んでしまえば、それきり──ですね。復活はできません」
中枢機関に保存されている住人の記憶は、どうなってしまうのだろうか。
一塊の人格を形成し、生命体として覚醒する。そんな物語を想像してみた。宇宙を漂いながら、やがて何処かで一つの意識体として目覚めるのだ。悪くはない。
私には、未来が視える。
何故なのか。
分からない。
未来は決まっているのではないのか。
その可能性はあるだろう。
そっと目を閉じて思いを馳せる。
草原の中に佇むバンビの姿が見えた。
彼らは新たな文明を作り上げるだろう。
何百年も何千年も、いやもっと永い時間が必要かも知れない。
だが、きっといつか──。
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