龍のアギト

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「もう掃除も終わりの時間ですね」 一息ついて、鬼姫は武の方へ向かい「お疲れ様でした」と頭を下げている。 「お疲れ様でした!」 武も律儀に頭を下げたが、ここから見ても、あまり疲れていないようだ。武の中で何かが変わりつつある。 武に鬼姫は優しく接してくれている。だが、当然稽古以外はである。 これならば、武の武運次第では、数多の龍を倒していけるだろう。 けれども。 乙姫の説得。 竜宮城の侵略。 様々な恋。思慕。 これらを解決せねばならないのだ。 広い境内を掃除していた巫女たちも、そろそろ掃除道具を片付けだしていた。
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