日本が沈没へと向かう日

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「……スケベ」 「は?」 「明後日? そういえば高取さん。明後日は日曜よ。いくら何でも学校は休みよ」  麻生は疑問を提し少し肩を傾けた。その先にはいつまでも武の肩があるかのようだ。時と場合を気にしない。そんな二人である。  高取の手は震えていたが、麻生と武は至って平然な態度である。  突然にブルブルと震えだした高取は、深呼吸をして、またカードを引いた。  そのカードは、やはり世界だった。  高取 里奈は机の下へとタロットカードをしまうと、一人溜息をついた。  どうやら、高取も武のことを好いていると思われる。  いつもは、静かにしているような態度で、何を考えているのかわからない性格で、感情というものを外へと出さないが。ここから見ても武を見る目は少し違っていた。  麻生とは中学の頃からの親友だった。  教室の片隅で、遊び半分で麻生を占っていた際に、将来武と結婚するだろうと言ったことがきっかけだったが、それから高取は武の占いを密かに頻繁にしているようである。  武の不穏な未来が読めたのであろうか?  それとも、ただの興味か?  もうすぐ下校時刻なので、高取は最後の授業を受けた。
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