修練の間

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「もっと、腰を落として、力を抜いてください!」 「わかった! こうか?!」 小鳥のさえずりが健やかに聞こえる庭で、武は広い境内で掃除中の鬼姫に偶然出会い。今は稽古の真っ只中である。 武も必死に習っているようで、箒片手の鬼姫は武のことを掃除をしながら稽古をつけてくれているようだ。 ここから見ても、鬼姫は文字通り手取り足取りのように、武の構えからの木刀さばきに意識を向けている。 徐々に武の構えからヒュンと、木刀から発する音が変わってきていた。 「ハッ! テヤッ! ハイッ!」 稽古をしている武は、怪我も気にならなくなってきているのではないだろうか? 武は勢いよく木刀を振り続けていた。
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