ステータス画面表示を見ることができる能力を持つ勇者の話 1

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その物体がジャンプして僕の顔面にべちっとぶつかってきた。地味に痛い。 これ、生きてる? そのスライムみたいな物体は、ぼよんぼよんと跳ねていた。 怒っているようにも見える。いや、ありえないからな。生きているように見えたけど、さっきのアレだって偶然かも・・・。 ってぬるぬる動いてるー!! とろいけど、確実に僕のほうに向かってってる!! その時、スライムらしき物体の上に、ピコンという電子音とともに赤い四角が現れた。 その横に長い四角の中に、 『スライム  HP 1000』 と書かれていた。 これ、見たことある。 ステータス画面ってやつだ!! ゲームやっていると、敵とかの体力とか強さとかの情報を見られるやつ!! ゲームやったことあるけど、なぜ? ここはゲームの世界なの? って考えているうちに、スライムというのは体当たりしてきた。 「ごふっ!」 今おなかにやられて痛い上に気持ち悪い。 とりあえず、僕はそのスライムを、ぶんなげてみた。 「おりゃあ!」 粘液がボトボトッて落ちたけど、本体のほうは飛んで行った。 「さて、先を行くか。」 と行ったら、 落ちたさっきの粘液が小さい塊になって僕を襲ってきた。 あのスライムより痛くはないけど、なんか腹が立つ。 さっき襲ってきたものを見ると、 『スライム HP 300』 と書いてある赤い四角がスライムどもの上に書いてあるではないか。 いっぱいあって気持ち悪い。 「えいっ!」 「えいっ!」 小さいスライムは、こぶしでつぶしたら、水みたいになって消えた。 先を急ごうとすると、またあのスライムがいるではないか。 それに、なぜか2つ増えてる。 そのスライムの一つが、うにょーっとなって形を変えたとおもったら、だんだん分かれて行って、 増えた。 こうして増えて行ったんだ!きっと!
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