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ってなわけで、僕は装備屋さんに行った。
迷うかもしれないと思ったが、そんなことはなかった。
建物を見ると、その建物が家なのか、店なのか、その店名までわかる。
「いらっしゃい!!」
そこにはいろんな武器があった。
ナイフ、剣、槍、弓、盾などなど。
勇者って、基本剣だよな。
僕は適当なよさそうなものを見つけて持ってみた。
次に持った剣は重かった。けっこう細身なのにどこにそんな重量が。
レイピア、だっけ。これも悪くなさそうだけど、使うのに技術がいりそう。
いろいろ武器を見た後、僕はある棚に飾ってある武器に目をひかれた。
なんか細かい文字みたいなのが書いてある布が巻かれている柄、金の飾りが施された青い鍔、白銀の刀身。
となりに並ぶ盾にも同じような装飾が施されていたそれを、僕はまじまじ見た。
剣を見ると、『勇者の剣』
盾を見ると、『勇者の盾』と表示された。攻撃力、防御力は1万くらい。
僕はそれを武器屋に取ってもらって、持ってみた。
すると・・・
バチン!!
火花が散り、僕は剣を取り落とした。
「つうっ!」
「これが持てるのは勇者だけだ。でも、あんた、書状を見ると間違いなく勇者だな。着てるもんちがうしな。
それ以外に考えられるのは、まだこれを使う時ではないからだろうな。」
見ると、ステータス画面にこうあった。
『×一定のレベルに達していない場合、勇者の剣は使えません×』
「あんたには、きっとこれが合う。持ってみろ。」
『長剣』
さらに意識を集中させてみた。
『初心者が持つ剣。誰でも持てる。
攻撃力1000』
勇者シリーズの武器に対してこの威力って・・・つまりめちゃくちゃ弱いってことじゃねーか!
まあ、旅の最初に持つ剣としてはいいか。
「これをくれ。」
僕は王様から渡されたお金の中から2000ルド渡した。
ルドはお金の単位らしい。
渡せばいい金額も、今持っている金額も、今払おうとしている金額も、ステータス画面で分かる。
「はいよ。」
鎧も選んでみたが、防御力が高くても重かったり、軽くても防御力が低かったり、魔法効果がついていたりで高かったりでよくわからなかったので、結局武器屋さんによさそうなものを選んでもらった。
もちろん防御力も普通で軽めで何の効果も付いていないの初心者用の鎧。
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