現実男に妄想

22/25

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
   だから、周りのみんなが一瞬だけこっちを見た。 「しぃ。先輩に気付かれちゃうでしょ」 「あれ、結芽。大沢先輩と知り合いだったっけ」 「へぇ、大沢先輩って言うんだ」  友達二人が、変な顔をして結芽を見てる。  今の結芽、先輩を尾行してたんだよね。てか、これじゃストーカーじゃね。友達が変な顔するの、当たり前だった。 「ねぇ、大沢先輩ってどんな人」  それでも、先輩の事を知りたい気持ちは抑えられないよ。だって、結芽の中では恋が始まっちゃってるもん。 「大沢先輩は、剣道部の二年生。それで、時期部長って言われてるんだよ」  やっぱり、出来る男なんだねぇ。  あんまり見たこと無かったのは、剣道部だったからなんだ。結芽は、陸上部で部活はグラウンドだったしね。てか、幽霊部員でグラウンドにもいなかったけどね。 「結芽。もしかして、大沢先輩の事が好きだったりするの?」
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加