現実男に妄想

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  「えっ、別に…… てか、かっこいいとは思うけど。別に、それだけだよ」 「えぇ、本当にぃ?」  二人が、疑いの眼差しで結芽を見てる。  とりあえず、まだバレたくないから誤魔化したけど、二人にはバレなかったよね。 「結芽。先輩は諦めた方がいいよ」 「いやいや、別に何とも思ってないから」 「まぁまぁ、分かってるって。それより、あれを見てみ」  校舎の前に、生徒会長の友梨先輩が立ってる。そこに、大沢先輩が走っていく。 「もしかして……」 「そっ、友梨先輩と大沢先輩は付き合ってるの。それにね、先輩は年上好きで有名だよ」 「えぇ、でもさ。年なんて、二個しか変わらないんだし若い方がいいでしょ」  友達は、溜め息をついてから頭をガクンって落とした。 「大沢先輩、マザコンって噂なんだよね。だから、年下は絶対にあり得ないって。周りの友達に、言ってるんだって」 「うげっ、マザコン」
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