他校男に妄想

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  「何よ、顔が良くたって性格が悪かったら、最悪だっつうの」  そう言い捨ててたら、電車が行っちゃった。  学校に行ったら、校門の前でチャリ通の友達に会った。中の一人がテンションが上がってて、顔が真っ赤になっている。 「何かあったの?」 「あっ、結芽おはよう。あのね、東校の男子からコクられたのぉ。いつも、同じ時間にすれ違う男子でね。顔も好みだし、良いなぁって思ってたんだけど――」  話しが長いってえの。 「とりあえず、教室に行こうよ。遅刻するよ」  そう言って冷酷に友達の話しをぶち切ると、正門の内側に入った。自分が恋愛してたら、話しを聞いてもらいたいのに。他人の恋愛話って、どうしてムカつくんだろ。  『人の不幸は蜜の味』の逆って事なのかも。  それでも、学校は普通に楽しくて不満なのは、恋愛関係だけなんだよね。通学の時には、出会いは求めちゃいけないのかもしれない。
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