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結芽を押し込んだのは、濃いグレーのスーツを着た、若くてイケメンのサラリーマンだった。そんなに背は高くないけど、中性的なイケメンだった。女装したら、美人になりそうな予感。
いいや、無条件で妄想だ。
――妄想世界いってきます――
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女装したらって思ったけど、あんまりにも綺麗な顔をしてる。だから、もしかしたら本当に女なんじゃないかって思った。
女の人が、男装して電車に乗ってる。
「もしかして、この電車に乗らないのに、僕が押し込んじゃったかな」
あっ、声も優しくて中性的。
女の人なら、結構低めだし。男の人だったら、かなり高いって感じた。もしかして、声変わりしてない感じ。
「いえ、大丈夫です」
「そう、良かった。それより、その制服って八高だよね。だったら、僕の後輩だ」
「えっ、そうなんですか?」
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