12人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「どんなメールだったかなんて、聞いちゃマズイですよね」
「いや、今日はこれから得意先との商談だったんだけど。先方の都合で、今日は中止になったって連絡があったみたい」
「じゃあ、これから会社に戻るんですか」
小林さんは、携帯電話をジャケットの内ポケットにしまい。そうしながら、結芽の事を見つめて女の子みたいな笑顔を見せた。
うわっ、やっぱりこの人の顔。メチャクチャ綺麗だよ。見てるだけで、ドキドキしてくるよ。
「僕は今日、元々は休みだったんだ。それを休み返上で来たんだけど、会社からは休みで良いってメールで言われたんだ」
それで、メールを見て最初は嫌な顔をしたんだ。
せっかく、頑張ろうって出てきたのに。でも、急に休みになったのは嬉しかったのかな。
結芽にも、経験があるなぁ。まだ、幽霊部員じゃなかった頃。部活が始まって急な雨で、練習が中止になって嬉しかった事があった。
最初のコメントを投稿しよう!