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頭の中でだか、実際に言ったかワケわからないままホームに電車が入ってきた。
『トンチンカン』と一緒に、佐川も電車に乗り込んだ。
やっぱり、結芽の事は覚えてないよね。
「なぁ、佐川。あそこの彼女、めっちゃ良くねぇ?同年代なのに、色気があるっつう感じでさ」
「そうかな……」
トン吉のやつ、佐川まで低俗な話しに巻き込みやがって。でも佐川は、大人っぽい女の子は好みじゃないのかもしれない。もしかして、彼女とかいたりするのかな。
家に帰って、部屋でテレビを見てても佐川の事ばかり考えてた。
でも、変だよなぁ。中学を卒業して、まだ一年も経ってない。それなのに、結芽の事を忘れるなんてあり得ないよなぁ。
「そりゃ中学の時には、同じクラスでも話しなんて全然してなかったけど……」
バレンタインのチョコも、作ったけど渡せなかったし。
「それって、何でだったっけ……」
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