消えたおみくじ

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 一緒に居られて嬉しいと、恥ずかしそうに男性から言われたのは、初めてだったし、その時の彼の表情が、くすぐったくて、見つめていられないほどだった。  さくらんぼみたいに、二人で赤くなってしまって、変な沈黙が生まれてしまい、言葉を探し出そうとするが、頭の中にはどういうわけか、さっきのおみくじの『恋愛』の項目に『すぐ傍に在り』と書いてあった文字が浮かび上がるのであった。
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