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次の国に着いた。
ここは村だけらしい。
「ようこそ。ツギノの村へ。」
村に入るなり、いきなりお願いされた。
「お願いです!勇者様!私たちをイパカイまで送り届けてほしいのです!」
「わかった。どういうことだ?」
「村から出ると、恐ろしいモンスターに出会います。この通り小さい村ですので、政府にも、ギルドにも頼むこともできません。それに、私たちにはお金がありません・・・。なので、勇者さまに頼むしかないのです。」
ちょっと気になったが、イパカイまで送り届けることにした。
村人の一人に聞いてみた。
「スライム程度なら倒せるか?」
「勇者様が通れるようにするくらいには。倒すまではいきませんが、追い払う程度は。」
この村人、それぞれレベルが違う。
年齢によってではなく、おじいさんや、若いお兄さんみたいな人や、おばさんも以外とレベルが高かったりした。
若いお兄さんみたいな人に質問した。
「もしかして、あなたたちは戦えるのですか?」
「いえ、とんでもない!おれができるのは畑を耕すことくらいです。」
その言葉通り、すこし頼りなさそうだった。
レベルが高いからと言って戦えるとは限らないわけか。
「じゃあ、この人と、この人と、この人たちに警護を任せます。」
いちおう、レベルが高かったお兄さんも連れていくことにした。
おじいさんも連れていこうと思ったが、無理をさせてしまうので、やめた。おばさんは戦うのはあまり好きじゃないようだ。
僕は警護を任せた村人の武器をえらんだ。
ステータス画面を見ると、剣も装備できるようだったが、村人はそれを拒否した。
「とんでもない!でも、長旅になりそうだから、少し丈夫なくわにする。」
「せめて木の棒で。」
使いなれた武器がいい人はまかせた。
警備の村人の武器を選んだ後、この日は粗末な宿で休んだ。
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