ステータス画面表示を見ることができる能力を持つ勇者の話 2

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次の国に着いた。 ここは村だけらしい。 「ようこそ。ツギノの村へ。」 村に入るなり、いきなりお願いされた。 「お願いです!勇者様!私たちをイパカイまで送り届けてほしいのです!」 「わかった。どういうことだ?」 「村から出ると、恐ろしいモンスターに出会います。この通り小さい村ですので、政府にも、ギルドにも頼むこともできません。それに、私たちにはお金がありません・・・。なので、勇者さまに頼むしかないのです。」 ちょっと気になったが、イパカイまで送り届けることにした。 村人の一人に聞いてみた。 「スライム程度なら倒せるか?」 「勇者様が通れるようにするくらいには。倒すまではいきませんが、追い払う程度は。」 この村人、それぞれレベルが違う。 年齢によってではなく、おじいさんや、若いお兄さんみたいな人や、おばさんも以外とレベルが高かったりした。 若いお兄さんみたいな人に質問した。 「もしかして、あなたたちは戦えるのですか?」 「いえ、とんでもない!おれができるのは畑を耕すことくらいです。」 その言葉通り、すこし頼りなさそうだった。 レベルが高いからと言って戦えるとは限らないわけか。 「じゃあ、この人と、この人と、この人たちに警護を任せます。」 いちおう、レベルが高かったお兄さんも連れていくことにした。 おじいさんも連れていこうと思ったが、無理をさせてしまうので、やめた。おばさんは戦うのはあまり好きじゃないようだ。 僕は警護を任せた村人の武器をえらんだ。 ステータス画面を見ると、剣も装備できるようだったが、村人はそれを拒否した。 「とんでもない!でも、長旅になりそうだから、少し丈夫なくわにする。」 「せめて木の棒で。」 使いなれた武器がいい人はまかせた。 警備の村人の武器を選んだ後、この日は粗末な宿で休んだ。
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