第2話 影狩りとの共同戦線

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《ダメージゲージが0になりました バトルを終了します》 《勝者 ディストピア》 バトル終了の音が鳴る。 最後にフィールドに立っているのは藍色の影法師だ。 「ふーん…」 「(負けた…)」 最後の攻撃が決まったと思ったが、それをあっさりといなされ逆にダメージを受けてしまう。 ディストピアのセカンドトリガーを刺突のトリガーで破ったのはよかったものの、その隙をついてライフルでぶん殴られてダメージゲージが0になってしまった。 銃は撃つものだと認識していたから、まさか鈍器のような使い方をしてくるとは思わず反応出来なかった。…いや本当になんで鈍器みたいな使い方したんだ?近距離戦闘出来るってこれのこと? いつの間にか強制リンクの効果は切れていたようで、霧が晴れたように冴えた頭で考える。どうやらカランは射撃以外は脳筋らしい。普通ライフルをあんな使い方する人はいない。する人がいてたまるか。 カランは何か考える素振りを見せて口を開いた。 「分かった、お前の提案を受け入れよう」 「本当か!?」 顔を勢いよく上げてカランを見上げる。相変わらず影狩りの顔をしているが、目の色は幾分穏やかになっていた。 フィールドを降りたカランがオレに近付く。またオレの端末を奪い、何かを操作する。返ってきた端末を確認すればカランのSPCの情報が追加されていた。 「ただ、お前とはあくまで利害が一致しただけの協力関係だ。信用はするが信頼はしない。もし俺の足を引っ張るようなら即座に切り捨てる。 それを肝に銘じておけ」 「ああ、忘れない」 何故心変わりしたのかは分からないがこれで一歩前進だ。 たった2日でオレの取り巻く環境は急激に変わりつつある。これから先、今よりもっと危ない橋を渡ることになるだろうけど…。 エスペランサ、オレやるよ。真実を暴いて、お前の中にあるよく分からないもの全部取っ払ってやるから。だから、 「手伝ってくれ、エスペランサ」 決意を胸に秘めてSPCを握りしめた。 .
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