ステータス画面表示を見ることができる能力を持つ勇者の話 3

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あらかたすべて倒し終わった頃だった。 白銀に輝く狼が現れた。 仲間を倒されたせいなのか、鼻にしわ寄せ、唸り声をあげ、怒りの目でこちらを見ている。 『プラチナウルフ: HP 13000 戦闘力 165   防御力 100 回避力 185   かしこさ 170 移動力 とても速い』 プラチナウルフの爪が僕のほほをかする。 よけていなかったら僕の首は飛んでいただろう。 プラチナウルフに斬りかかってみた。 剣を振りかぶった僕の腕にプラチナウルフがかみつこうとした。 ちょっ!僕のターン!! 反撃があるのは僕のターンが終わってからだろ? ゲームだったらもうちょっともつはずなんですけど? どうしてこうも一発勝負なの? 僕の視界に電子的な赤い四角が現れた。 『ウィンドランバイト:2500』 何? 大技見たいな何か? でもなんでこんな画面が今出たの? 反撃する暇はないので防御してみた。 剣を横に構えた。 ゴウッ!!と風が巻き起こるのと同時に、僕は噛み付かれた。 「ぐうっ!!」 痛い!ものすごく腕が痛い!! 血が出ているだけじゃなく、骨まで砕かれたかもしれない。 「タカハシ!!」 セノが僕のそばへかけよってきた。 セノがあいつの相手をしている間、僕は回復薬と傷薬を使った。 回復薬だけではダメなんだな。 痛みはまだあるけど、傷は回復した。
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