ステータス画面表示を見ることができる能力を持つ勇者の話 3

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セノはプラチナウルフより劣るけどけっこう命中がいい。でも、決定的なダメージは与えられていない。 「このままじゃ急所は狙えねーな。」 セノは口元の血を拭った。 『弱点:急所(心臓)』だって?狙えるかそんなもの!! スピードについていくのにも精いっぱいだってのに!! こういう早いやつは・・・漫画ではどうやって倒していたっけ? 考えるんだ・・・奴を倒す方法を・・・! プラチナウルフのステータス画面を見ながら、僕はある作戦を考え付いた。 「急所は狙わなくていい!!足を狙って!!攻撃してきたらチャンスだ!!そのあとは僕がやる!!」 「ヘタしたら俺死ぬけど?」 「回復薬はたくさんある!!」 「わかった!!」 セノがプラチナウルフの足元の攻撃を続ける。 プラチナウルフは自分の影に隠れた相手を探し、やみくもに攻撃してきた。 何度か攻撃をくらった。 そのたびに僕は回復薬を飲んだ。 セノにもいくらか回復薬は持たせたし、大丈夫だろう。 「乱れ切り!」 「まだまだぁ!」 「もういっちょ!」 「これで最後ー!!」 最後の乱れ切りでプラチナウルフの足はズタズタにされ、やつは動かなくなった。 今がチャンスだ! 「やあああああああああっ!!」 僕は剣を構えながら飛び、プラチナウルフの胸を貫いた。 光がさく裂し、あいつは消滅した。 そこには、いろんなアイテムが残された。 『プラチナウルフを倒した!! 30000ルドを手に入れた!! 白銀の毛皮を手に入れた!! 白銀の牙を手に入れた!!』
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