出発の日(ボリス)

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「お前はどうしたい?」 「ん?」 「聞いておいてやる。代行は任せろ」 「竿が使い物にならなくなったら切り落としてディルドにしてさ、それであいつの後孔ガバガバにするとかどう?」 「……うん、改めておっかない事考えるな、お前。騎兵府よりも暗府の拷問担当とかになったらどうだ?」 「俺、喋らせる前に壊しそうだからダメ」 「……頼むから、フェオドールを壊すなよ? あいつが望んだ事でも、兄ちゃん悲しくなる」 「しないよ。フェオドールはもっと大事にしたいんだ。壊すなんて勿体ない事しない」  あれはもっと愛しい存在だ。もっと溺れて欲しい。もっと求めて欲しい。尻軽じゃなくて、自分だけによがるように心も体も調整して、言葉一つでも乱れてくれるようにしたい。 「なぁ、ボリス」 「はい?」 「お前さ、いつからだ?」 「っていうと?」 「その性癖」 「あぁ。多分、物心ついた頃には」  ふと思い出した幼少の記憶では、これが正しい。生まれながらにして、何かの因子を持っていたとしか言いようがない。それくらい、幼い頃に何かを自覚した。     
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