不仲な兄弟?

8/8

374人が本棚に入れています
本棚に追加
/132ページ
 ボリスの言葉にゼロスが苦笑する。そして全員、頷くしかない。それなりに厳しくも育てられてきた面々だった。 「まぁ、何にしても陛下があのように一貫しておいでだ。お前さん達の扱いも城では陛下の意志に従う。不自由はないだろうから、何でも言ってくれ」 「お気遣い感謝する、ジョルジュ将軍」 「あぁ……だから、その……。殴った事はファウストには黙っていてもらえんか? あの男はわしも怖いのでな」 「そんな事、わざわざ言いませんよ」  困り顔で言われたランバートの方が苦笑だ。子供じゃあるまいし、仕事で負ったこの程度の傷をどうしていちいち報告しなければならないんだ。  この場に過保護キングがいなくて良かった。それを心から思うランバートだった。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

374人が本棚に入れています
本棚に追加