蠢く夜

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「なに!! そんなに構いたがるのか! しかも今気付いたがこれ見よがしなカフなんてつけて、マーキングか! あぁ、くそ! 今度絶対に帝国行ってあいつをつつき倒す!」 「それは止めてください!!」  ゼロスが赤い顔をするのにランバートやレイバン、ラウルは笑うのだが……チェスターやドゥーガルドは真っ赤になって「クラウル様って、そうなの……」と小声で言っている。 「なんだか余裕の顔をしているな、ランバート。俺はお前にも聞きたいぞ」 「何を伺いたいのですか?」 「ファウストも堅物だろ。よく落としたものだ。あいつは相当遊んでいたようだが、団長になってからはぱったりだと聞いていたが」 「そのようです」 「どうなんだ? あれも仕事が私生活みたいな奴で正直想像がつかんな。やっぱり、大人気取ってエスコートするのか?」 「いいえ、とても可愛いですよ」 「可愛い!! あのでかいのが可愛いのか!」  目を丸くするアルヌールは腕を組んで「むぅぅ」と唸っている。まぁ、気持ちは分からないではない。大抵が最初そんな顔をする。 「ファウスト様は本当に、ランバートにべったりだよね」  ラウルが苦笑するが、それを言えばシウスだってべったりだ。シウスの方が強引さがないというだけだ。 「確かにべったりだな。一週間放置したら暴れるんだ、あの人」 「お前それで、時々腰が立たないもんな」     
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