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「えぇ、まぁ。でも、帝国と同盟を結んでからは入ってくるんですよ。おかげで国民の生活も楽になって」
「そうなの?」
メイド達もクッキーを摘まんでいる。甘い物と話し上手な騎士二人。自然とメイド達もあれこれ話すようになってきた。
「アルヌール王って、やっぱ有能なんだね」
「当然ですよ! 帝国とパイプを作って早々に同盟も結んで。おかげで国民は飢えることもなくなりましたし」
「結構型破りな王様だよね。俺、昨日誘われたんだけど」
「まぁ、下半身は……。でも、愛妻家でもあるんですよ?」
「……男誘うのに?」
「女性は王妃様だけですし、男遊びも昔に比べたら。王妃様が元気な時はずっとベッタリ王妃様ばかりで、お酒を飲んでは妻自慢するのでジョルジュ様が疲れておりますわ」
「そうなんだ……」
なのに、男は誘うのか。完全に遊びだな。
「王妃様も、とてもおっとりとなさった方でして。王子殿下は絶対に王妃様に似ましたわね」
「そうね。私達使用人にもとても優しくて。誕生日やお祝いの時には必ず声をかけてくれて、お茶に誘ってくれるのですわ」
「いい人だね」
天使だなと、レイバンとハリーは思った。
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