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からかうハリーに溜息をつきつつも容易に想像出来るのが頭が痛い。確かに少し頭に血が登っていたが、演習なのだから怪我くらいはする……と思う。
「いやぁ、お前さんは若いのに強い! わしの剣が通用せんわい」
「ジョルジュ将軍、いい加減年考えてくださいよ!」
「ふん! まだ若いもんには負けんわい」
同じようにジョルジュの手当をしている隊員が困ったように言う。だが老将はまったく意にも介さぬ様子だ。
ニヤリと笑うジョルジュがランバートに手を差し伸べる。握手を求められ、ランバートもニッと笑ってその手を取った。
「軍神の補佐はさすがだわい」
「老将のご指導、今後に活かしたいと思います」
「まだそこまで老いとらんわい!」
そう言いつつも、最後には声を上げて笑っていた。
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