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「それ、着て」
シャワーを浴びパイル地のバスローブを羽織った私に先生は表情を変えることなく言う。
「早く」
彼が指差したのは、私が持参したくたびれた紙袋。私は客の希望で色んな女を演じてきた。それが客へのサービス。つまり早く言えばコスプレして男を悦ばせるってことだ。
そういえば、中を確かめてなかった。
紙袋の口を開いた私の反応を興味深げに観察してる先生。
「これは……」
シャワーを浴びて火照った体から一気に熱が奪われていく。
「制服……だよね?」
「そうだよ。もう一度、莉羅の制服姿見せてくれる?」
それは女子高生の制服だった。しかも私が高校生の頃に着てたものと、とても良く似ていた。
「先生にこんな趣味があったなんて知らなかった」
独り言みたいに呟いてみたけれど、先生からはなんの反応も返ってこない。聞こえなかったのか、それとも聞こえないフリをしてたいのか……
戸惑う気持ちが全て消えたワケじゃなかった。でも私は意を決し、先生に背を向けるとバスローブの紐を解いて薄いブルーのブラウスを引き寄せる。
先生の熱い視線を背中に感じながら私は彼好みの女へと姿を変えていく……
「莉羅、こっち向いて」
先生の甘い声と、六年ぶりに身に着けた制服が私を遠い過去に引き戻していくようだった。先生が大好きだったあの頃に……
鮮明に蘇ってくる切ない記憶の数々―――

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