13・吐息とため息

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ソファーに座ったまま、じっとこちらを見つめるラシルスの顔を、ルウリは直視できないまま言った。 「用はそれだけか」 「ぇ……うん、」 「セバスの奴がおまえの作った花香水がどうのとか言ってたが」 「あぁ、花香水ね。最初に作ったのがいまいちで。でもセバスさんに教えてもらった香水を調合して新しく作ってみたの。 薬草水と一緒に売ってもいいかラシルスの感想も聞きたくて。 でも今は持ってこなかったの。明日でいいよ、ラシルスなんだか疲れてるみたいだもの。今夜はもう遅いし………」 「眠いのか?」 「え?」 「おまえは眠いのかと聞いてるんだ。………まぁ、子供はもう寝る時間だからな」 (また子供扱いして!) 「眠かったらとっくに寝てました!寝てなかったから来たんですッ」 ルウリは悔しさからつい、口調に怒りを込めてしまった。 「なにをそんなに怒る。眠くないと言えば済むことだろ」 (だって!ラシルスってばまた子ども扱いするんだもんっ) 心の中で呟いて。 ふくれっ面になりそうなのを堪えた。 「話がある、おまえに。聞きたいことも。───ここ座れ」 ぽふぽふ、と。 ラシルスはクッションを叩いた。 「………おいで」 低く響くその声に優しさは感じられない。 (やっぱりご機嫌悪いみたい) なにをそんなに怒ってるんだろう。 ルウリは落ち着かない気持ちを抱えながらも、ゆっくりとラシルスに近寄るのだった。
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