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◇ ◇ ◇
目覚めると、やけに綺麗な男が私を見下ろしていた。
最初に目を奪われたのは、陶器のように艶やかな肌。
頬のラインは芸術的ともいえる美しい曲線を描きながら流れ落ち、色素の薄い髪が、無造作にかき上げられている。
その完璧なキャンバスを彩るのは、華奢なメタルフレームの眼鏡。
さらにその奥で熱を帯びて揺れる瞳は、深海のごとく純度の高い藍色。
彼は引き締まった唇に微笑みを浮かべていて……。
にもかかわらず冷えた雰囲気を醸し出すのは、その隙の無い造作のせいだろう。
『インテリ男子』という言葉が適切なのかもしれない。
けれどそう表現するには、その容貌はあまりに高潔すぎる。
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