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翔太には照れくさくて言えないが、最初は腐れ縁で話したくない存在だったけれど、仲良くなってみたら本当は友達思いで、考える前に行動をするタイプで僕はそこに憧れていた。
歩いて帰りながら携帯をいじっていると2件のメールが来ているのに気が付いた。
「ん?誰からだろう?」
そう思って開いてみると、
「送信者は?えっと、し、清水さん!」
なんと送信者は今日振られたばかりの女子からだった。
「な、なんだろう?」
恐る恐る確認してみると
『今日は曖昧な返事をしてしまってごめんなさい。私は1度も告白をされたことが無くて、テンパってしまいました。吉田君は勇気を出して言ってくれたのに、私は逃げてしまってすいません。告白の件なんですが、こちらこそお願いします。ただ、今まで恋をしたことがないのですがそれでもいいですか?吉田君のことは友達としては好きなんですが、恋といっていいものなのかわかりません。それでも私と付き合ってくれますか?』
僕は歩道橋の真ん中でしばらく固まっていた。5秒くらいだっただろうか?1分にも感じた硬直から我に返りもう1度読み返した。
「こちらこそお願いします?え?俺振られてなかったの?」
やたらと丁寧な言葉使いだったり、色々と情報が多くて思考回路がショートした。
考えをまとめながら歩いているとあっという間に自宅についてしまった。
「ただいまー」
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