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そう伝えると翔太は微妙な顔をしていた。寂しそうな、うれしそうな。
「そうか!よかったな。幸せになれよ!」
そしてどこか作られた笑顔をみせた。
『キーンコーンカーンコーン』
学校に着き予鈴が鳴った。
「やっば遅刻する!彰!じゃあまたあとでな!」
「うん!また後で!」
僕たちは靴を履き替えてお互いの教室に入った。といっても隣のクラスだからほぼ直前の別れだった。
教室に入ると清水さんはもう着いていた。
「清水さんおはよう!来るの早いね!」
「あ、吉田君おはよう。君が来るの遅すぎるんだよ。早く自分の席に座ったほうがいいよ?先生来てるし」
「あ、ほんとだ。ごめんね!またね」
そう言って僕は自分の席に着いた。
「よーし出席とるぞ!全員席についてるな?」
先生の出席をとっている間に携帯が鳴った。
「こんな時間にメール?送信者は清水さんだ!」
『学校ではあまり話しかけないでください。嫌いになったわけではなくて、恥ずかしいのです。こんなことなかったし、どうやって対応していいのかわからないし、周りの目が気になります。できれば学校内ではメールでのやり取りでお願いします。』
清水さんは恥ずかしがり屋なのかな?でもここは清水さんの意見を尊重しておこう。
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