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O博士の呼吸法
ヒトは、生まれた瞬間から呼吸回数が決まっている。
それは、事故だろうが何だろうが、どんな死因にも問わず、呼吸回数の制限によって決められてしまうのだ!
──そんな大発見をしてしまったO(オー)博士は、それを学会で発表し、世間の人々に触れ回った。
……だが、誰にも信じてもらえず、鼻であしらわれては全く相手にされなかったのである。
「むぅ……どうしても解ってもらえないなぁ」
それでもO博士は誰もが嘲笑う中、自分の発見を信じてある研究に踏み切った。
それは、【長生きするためになるべく呼吸回数を消費しないようにしても生きていられる呼吸法】の研究だった。
試行錯誤の末、O博士はついに【呼吸法】を編み出した。
それは、冬眠中のカエルやヘビのように、呼吸の制限された空間でも生き長らえることが出来るという理論の元、ヒトにもその応用を効かせて呼吸回数を減らすという方法だった。
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