第1話 目覚め

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 ……えーっと。  ということはあれか。  私は、勘違いしたまま告白をしてしまったってこと??  うっわー、はずかしー! 「ほんっとーにごめんなさい!!!!」 「いや、いいよいいよ。  すんごい迷惑かけちゃってたわけだし、このくらい自業自得よ」  そっか。  1人で空回りして、かっこ悪いったらない。  でも。  ちょっと……いや、すごく残念だな。  うーん。  そんなこと思うなんて……私、本当にこの子のこと好きになりかけてたのかな。 「やー、まいった  勝手に舞い上がって告白とか、もう恥ずかし――」 「先輩!!!」 「は、はい!!」  今は目を合わせるのも辛くて。  だからそっぽを向いていたんだけど。  私の話を遮った彼女は、体を起こし、覆いかぶさるようにして――キスをした。
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