第1話 目覚め

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「!!」 「…………」  ゆっくりと体が離れる。  とても真剣な目で、まっすぐこちらを見つめる彼女。  思ったよりも胸が大きいんだな……。  突然のことに混乱した頭で、よくわからないことを考える。 「まさか先輩があんな風に言ってくれるなんて思いませんでした。  絶対、私の気持ちを受け止めてくれないと、思ってました……。  でも……。  最初から、ちゃんと伝えなければいけなかったんですね」  さっきまでとは逆に、今度は私が見上げる。  まっすぐな瞳を見つめ返す。 「先輩……好きです!  順番が逆になっちゃいましたけど。  私と付き合ってください!」 「……正直、まだわからないことが多くて。  あなたの気持ちに答えられるかはわからない」 「……です、よね……」 「でも! きっとあなたのこと好きになると思う。  こちらこそ、よろしく!」 「はいっ!!!」  改めて。  三十路を前に、アラサー女子に可愛い可愛い年下の彼女ができたのでした。
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