第1話 目覚め

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「なーんて――」 「ごめんっ!  その、ちゃんと……責任取るから!!」 「え? え?!」 「女同士って、その、初めてでよくわかんないことだらけだけど。  でも、栗原さん可愛いし、ちょっとドキっとしちゃったし、その……『しちゃった』ってことは、きっと好きって気持ちもちゃんとあるんだと思うし……。  えっと、順番が逆になっちゃってごめんだけど。  不束者ですが、よろしくおねがいします」 「あ……はい!  いや、その……こちらこ、そ……」  こうして、30歳を目前としたアラサー女子に、可愛い可愛い年下の彼女ができ―― 「ごめんなさいっ!!!」 「へ? いきなりどうした!?」 「えーっと……昨日の夜……その……」  ものすごく言いづらそうにしているけど……まさか!? 「……そ、そんなに言いにくいような変なプレイしちゃった!? 私!?」 「あ! いえ! 違うんです!!」 「そか……よかった……」  酔った自分が信じられなくなるところだった。  って、手を出してる時点でどっちにしろダメだけど。  あれ? でもそれなら、謝るのは私の方だよね?  ん?? 「じゃなくて……。  というか、ですね……してないん、です……」 「してない……? 変なプレイを……?」 「そもそも、です……」 「『そもそも』……え、セックスしてないってこと?!」 「セッ!? あ、いや、はい、そうです……」  思わず口に出してしまったけど、顔を真っ赤にして照れる所なんてほんと可愛いなぁ。
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