第1話 目覚め

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「ふむ、そっか。  してないのか……え? してないの!?」 「はい……」 「え? だって『激しかった』って……」 「それは、もうすごい勢いで吐いてまして……」 「名前を呼んでいたってのは……?」 「あ、それは本当です。  なんか、ずっと呼ばれてました」 「う、それはそれで……」  なにしてるん? 私……。 「えと、『初めて』ってのは……?」 「その、あそこまで具合悪くなってる人を介抱したのが『初めて』で……」 「じゃ、じゃあ!  裸だったのは……!?」 「吐いたものが服についちゃって、とりあえず洗うのに脱がせました……」 「もしかして、震えていたのは……」 「……笑いをこらえるのに必死で……」  ああ、だから顔を見えないようにしてたのか……。
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