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コラコラ、とアラシは止めようとするが。
そこへふいに、新たな参戦者が現れた。
「リルさんとメルさんも強いよ!」
と口を挟んだのは、同じく警備組の少女だ。
名前を尋ねるとピナと答える。
フード付のマント、頭には兜。手には錫杖を持っている。
パッと見は神官系の戦士のようだ。
「リルさんとメルさんが本気になったら、この街の誰も勝てないから」
「え~~。でもリルさんとメルさん、魔法使いだからなあ」
とシリカが口を尖らせる。
「魔法使いって、なんか怪しくないか?」
とヨナも口を揃えた。
すると真っ赤になったピナが怒鳴った。
「戦士なんか、魔法使いがいないと、なんにもできないクセに!」
錫杖を突きつけて言う。
シリカとヨナも真っ赤になる。
「魔法使いこそ、戦士がいないと使いものにならないだろ!」
「そおよ! 後ろから援護する役目じゃん」
「なにお! 回復呪文がないと、戦えないクセに!」
「呪文がなくても、回復薬があれば戦える!」
「そうよ! 回復は魔法でなくてもできるけど、戦士の変わりはないよ!」
「戦士なんかいなくても、ミルさんとメルさんが一番強い!」
「いいや! ラルフ隊長が一番だね!」
「バカ言わないで! ジェード隊長に決まってる!」
ヨナとシリカとピナの三人は。
それぞれが憧れる人が一番強いと叫んで、譲らない。
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