第三章3 ドラスクとffとパクモン

8/15
前へ
/654ページ
次へ
 コラコラ、とアラシは止めようとするが。  そこへふいに、新たな参戦者が現れた。 「リルさんとメルさんも強いよ!」  と口を挟んだのは、同じく警備組の少女だ。  名前を尋ねるとピナと答える。  フード付のマント、頭には兜。手には錫杖を持っている。  パッと見は神官系の戦士のようだ。 「リルさんとメルさんが本気になったら、この街の誰も勝てないから」 「え~~。でもリルさんとメルさん、魔法使いだからなあ」  とシリカが口を尖らせる。 「魔法使いって、なんか怪しくないか?」  とヨナも口を揃えた。  すると真っ赤になったピナが怒鳴った。 「戦士なんか、魔法使いがいないと、なんにもできないクセに!」  錫杖を突きつけて言う。  シリカとヨナも真っ赤になる。 「魔法使いこそ、戦士がいないと使いものにならないだろ!」 「そおよ! 後ろから援護する役目じゃん」 「なにお! 回復呪文がないと、戦えないクセに!」 「呪文がなくても、回復薬があれば戦える!」 「そうよ! 回復は魔法でなくてもできるけど、戦士の変わりはないよ!」 「戦士なんかいなくても、ミルさんとメルさんが一番強い!」 「いいや! ラルフ隊長が一番だね!」 「バカ言わないで! ジェード隊長に決まってる!」  ヨナとシリカとピナの三人は。  それぞれが憧れる人が一番強いと叫んで、譲らない。
/654ページ

最初のコメントを投稿しよう!

586人が本棚に入れています
本棚に追加