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アラシは笑いながら、肝心のことを尋ねる。
「火薬で発射するんじゃないのか?」
「かやく? なにそれ?」
どうやら、根本的に銃の原理を理解してないようだ。
銃が武器として広まってないとすると、構造が理解されてないのだろう。
あるいは、ff流の武器自体が、火薬を使わないとか。
プレイしたことはないので、アイテムの細かい設定までは知らない。
なにせffも、アラシが物心つく頃には、とっくに消えていたゲームだ。
「ff流の使い手は、この街にはいないのか?」
アラシが問うと、待ってました!
と言わんばかりに、シリカが答えた。
「ジェード隊長はff流の戦士なんだよ!」
「ジェード?」
「ジェードさんは、この街で一番強いんだ!」
とシリカが鼻を膨らませて言うが。
そこにヨナが割り込んできた。
「なに言ってる。ラルフ隊長のほうが強いぜ」
「そっちこそなに言ってんの。ジェード隊長は本物の魔装具使いだよ!」
「魔装具ならラルフ隊長だって持ってるじゃねえか」
「ジェード隊長のほうがスゴイよ!」
「あの人、ff流だけど召還獣を持ってないし」
「それは……。ラルフさんだってドラスク流だけど、大して力がないじゃん」
「ラルフさんは素早い攻撃が得意なんだよ!」
「ジェード隊長なんか、二つの槍を使いこなせてカッコイイんだから!」
「戦士の強さとカッコよさ、関係ねえだろ!」
なによ! なんだよ! とにらみ合うシリカとヨナ。
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