1.変化

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目を覚ませば朝だった。いつの間にか眠っていたらしい。 部屋の扉を開けて、部屋の外に出る。相変わらず長い廊下だ。 「あぁ、桜。ちょうど部屋に行こうと思っていたんだよ」 裕太さんが少し離れたところから声をかける。 廊下を歩いて私のところまできて、「おはようございます」と言う私に「さあ行こうか」と言いまた歩きだした。 私は裕太さんについて行く。昨日入った部屋に入る。 長テーブルの上には食事が並べられている。 「さぁ、食べて」 裕太さんに椅子に座るよう促され、私は椅子に座る。 「ありがとうございます」 クロワッサンを3つ、ホットミルクを一杯、コーンスープを一杯。 それだけ食べてお腹がいっぱいになる。 「今日はね、買い物に行こうと思うんだ。君の服や、学校へ行く用意をしなきゃね。学校への入学手続きはもう済ませておいたよ。風呂に入ったら出かけようか」 にこやかにそう話す裕太さんに「ありがとうございます」と笑いかけると彼は嬉しそうにした。 食事が済むと、雪さんがやってきて、私を案内してくれた。裕太さんは用意があるから、と私と雪さんを2人きりにした。 廊下を歩いてる間会話が1つもなくて気まずい雰囲気が流れ続けた。 「では。ここが風呂場なので……私はこれで」 素っ気なく私の前から立ち去ってしまう。 私は目の前のドアを開ける。広い脱衣所。その奥には広い入浴場。1人でこんなに広い場所で入浴するのは初めてだった。 やっぱり、ここも静かだった。
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