2.学校、へ。

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そして、本当に何事もなく週末がやってきた。 「最近悪質な勧誘が流行ってるから気をつけてね」 裕太さんが私に言う。 「わかった!ありがとうございます」 私はそう返して玄関で私のことを待ってる雪のところまで行く。 「お待たせ」 「ほら、早く早く」 買い物に行くのは裕太さんと行った時以来だ。 私はウキウキしながら靴を履いて、歩いて駅まで行って電車にのる。 「学校ではどうして話さないの?」 私はふと疑問に思ったことを雪に話す「えっと……」と雪はしばらく考えた。 「なんでかわかんないけど……裕太さんがダメって……」 裕太さんが……?思わぬ人の名前が出てびっくりする。裕太さんがそんなこと言うはずない。という気持ちと裕太さんはそんな人だったのか。という気持ちが混ざり合う。それでも雪が「裕太さんには言わないでね」と言うので本人に聞くわけにもいかなかった。 「わかった」 私はただ一言そう返す。それ以上聞いてもきっと雪を困らせるだけだ。 そのあと、私たちは普通の学生みたいに服を選んだり、カフェでお茶を飲んでケーキを食べて、「普通の女の子」みたいに過ごした。 「雫ちゃん?」 次は靴を見に行こう。と言うところで私は声をかけられる。 聞き慣れた、最近は聞くこともなかった名前。 少し心地よささえも感じてしまう。
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