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「これのどこが大丈夫なんですか…ッ!!」
長谷部がこんなに声を荒げて俺に怒るのは初めてでビックリした
「もっと…自分の体を大切にして下さい…ッ」
そう言って益々多くなる長谷部の涙の量。
かっこいい顔なのに、勿体ない…
「…ご、めんな、さ…い…」
何故か俺も涙が出てきて、苦しくなった。
多分長谷部のがうつったんだ。
俺が謝ったことに驚いたのか、ハッとしたような顔をした。
「病院連れていきますから!!」
凄い形相で言われて、コクコクと頷く。
俺を抱いて車まで走る長谷部の顔を見ていたけど、頭に靄みたいなのがかかって、眠くなってきた。目を閉じたら長谷部は心配するかな…でも、逆らえない。
…ゆっくり、目を閉じた。
目を閉じるときに長谷部がなんか言ったような気がするけど、はっきりしない意識の中では分からなかった…。
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