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「は?」
「今日だけで三回です。三回、私の身体に触りました」
「それがどうしたっていうんだ」
「嬉しいんです、すごく嬉しいんです。でも、どうして、今日なんですか。その人がいるからですか、その人がいるから触るんですか」
女はツカツカと若い男に近づく。
「帰ってください」
「おい!」
「私、分かってるんです。あなたが主人の浮気相手だって」
「はぁ?」
「そういうプレイなんでしょ、どっちが言い出したんですか。あなたですか、それとも主人のほうですか」
「いや、ちょっと意味が」
「私と仲良くしている主人を見て、嫉妬心を煽ってとか。そういうことなんでしょう!だから、今日は三回も私に触ったんでしょう。それとも主人に冷たくされる私を笑いに来たの?自分ばっかり心配してもらって、やきもちを焼く私を馬鹿にしに来た…」
「止めなさい!!」
「…彼は、私の大切な部下だ。最近、がんばってくれているから、一緒に飲んで飯をごちそうしただけだ。それが、そんなに気に入らないのか「
「はい、そうです」
沈黙。
「気に入らないのか?」
「はい」
「どうして?」
「…その人には優しくするのに、私に優しくしてくれないからです」
「いや、そんなことは」
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