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「うわああああああああああ!!!」
逃げ場がない。半狂乱になりながら私は再び走り出した。布団をかぶったままだったので様々の物を巻き込み倒す。
ガチャン ドタン ドッ ガチャン
棚が倒れる音、何か割れる音、様々な音が聞こえたがそんなことには構っていられない。
がむしゃらに逃げ回っていると玄関が目に入った。というよりこれまでも玄関は目に入っていたのだがそれが玄関だと認識できないでいた。それぐらいパニックだった。
そうだ、外に出ればいいんだ。
私は毛布をかぶったまま玄関に突っ込み外に出て扉をしめた。
「はあっ、、はあっ・・」
とりあえず命の危機は去った。しかし―――
これからどうしよう。
部屋には戻れないし業者を呼ぼうにもスマホは家の中だ。
結局夜までわたしは外で過ごすことになった。財布も何も持たないまま。
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