DAY4

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私は攻撃を一時止め、意識を観察に回すことにした。 しかし蚊はこちらが目を向けると物陰に隠れてしまった。 そして物陰をのぞき込むと私に向かって飛び、顔の横を通り死角へと消えていく。 ……こちらの目の動きを読んでいる? 今度はゆっくりと手を構えながら近づいてみた。 すると蚊はジグザグに飛行し始めた。これでは狙いがつけられない。見失わないようにするのがやっとだ。 そうして距離をとるとまた物陰へ。 私は顔をしかめた。何だこいつは??? 視線を切り、的を散らしてくる蚊など聞いたことがない。 さらに私は自分の体に異変が起きていること知った。 (…?) かゆい。腕がかゆい。 見ると左腕が二か所赤くなっている。 一体いつ刺されたというのか。まるで覚えがない。私はほぼ絶えず動いている。刺せるわけがない。何が起きているのか。わからない。 今わかるのはこれは普通の蚊ではないということだけ。 「ふぅ…」 浅く呼吸をし気合を入れなおす。 私は今まで以上に慎重に近づき、力を貯め必殺の一撃を放った。 パァン! 手が拍子を打つ刹那、私は見た。攻撃を寸前で身をひるがえして躱し、そのまま私の腕を一刺しする蚊の姿を。 ぷぅ~~~~~~ん そしてそのまま顔の横を通り去っていく。 その攻防一体の動きをみて私は顔を青くした。 エースだ。 エースが来たのだ。 滅びたコロニーの復讐に刺客として。 しかしここは私の家。相手がだれであろうと侵入者は撃退しなくてはならない。
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